Beats Studio Budsを買った
だいたい購入前のイメージ通りで、買ってよかったと思っている。
買ったもの
Beatsの小うどん Beats Studio Buds
という、おそらく8月10日の午後に翌11日からの国内発売が発表されたBeatsブランドの完全ワイヤレスイヤホン。製品発表時から気になっていたこともあり、発売開始の情報を見た10分後くらいにはAmazonで購入していた。12日の午前に届いてから、1週間ほど使ったことになる。
所有機種
Beats Studio Budsの購入前から使っているイヤホンは、SamsungのGear IconX(2018)と、SONYのWI-1000X。どちらも致命的な不満はないけど、そろそろ新しいイヤホンがほしいと思っていた。
Gear IconX(2018)
2017年秋の発売当初に購入した完全ワイヤレスイヤホンで、4年近く使っていることになる。当時の製品としては珍しくType-C充電に対応しているのが嬉しい。イヤホン本体に4GBのストレージが搭載されていて、単体でも音楽が聞ける…のだけれど、そのためにはスマホ等とのBluetooth接続が解除されている必要があって、この機能はあんまり活用できていない。
経年劣化でケースにバッファローのルータとかでも見られるような加水分解が起きていて、表面がベタベタしてきたのが気になっていた。あと、近接センサが暴走して再生が急に停止することがあったりして、致命的ではない程度の小さなストレスがあった。
WI-1000X
ノイズキャンセリング機能がほしくて2019年の春頃に購入したネックバンド型イヤホンで、電池もちが良くて気に入っている。状況によっては、完全ワイヤレス型よりもネックバンド型のほうが使い勝手がよい場面も多い。
ただ、昨今の情勢の都合で、マスクを装着しているときの耳周りの取り回しの悪さが気になっていた。あと、microUSB充電なのが惜しい。購入した年の12月に発売された後継機のWI-1000X2はType-C充電で、いいなあと思っていた。
選んだ理由
個人的なイヤホンの選び方として、音質には強いこだわりがなく、快適に使えることを重視している。
- マルチペアリングの接続切り替えが楽
- Type-C充電
- ノイズキャンセリング搭載
- 王道すぎないこと
抜群の性能がほしければ予算を積んで最上位モデルを買うべきなので、過度な期待はしていない。
マルチペアリングの接続切り替え
複数のデバイスがイヤホンにペアリングされた状態での接続切り替えは、製品によって挙動が異なる。たとえばAirPodsシリーズやSONYのWF-1000XM3などでは、イヤホンが端末Aと接続中であっても、端末Bからイヤホンに接続することで、自動的に端末Aとの接続を解除して上書きできる。
個人的にこの機能が搭載されたイヤホンに需要があるのだけれど、おそらくこの機能に対する一般的な名称がなく、探しづらい。
今まで使っていたイヤホンの両方に共通する不満点として、このような接続切り替えができないことがあった。
たとえば、自宅でイヤホンと最後に接続したデバイスがiPad Proで、外出先でiPad Proがカバンに入った状態でイヤホンを手元のスマホと接続したいとする。このとき、イヤホンの起動時には直近の接続先であるiPad Proが優先的に接続されてしまう。
この状況でイヤホンをスマホと接続するためには、イヤホンをペアリングモードに切り替えるか、iPad Proをカバンから取り出してBluetoothをオフにする必要があり、地味ではあるが大きな不満だった。
日本より先に発売されている国のユーザのレビューを眺めていると、Beats Studio Budsでは望んでいる接続切り替えができそうだった。というか、本機はAndroidデバイスとの親和性を売りにしているらしいなので、無印AirPodsでも実現できている機能をわざわざ削ることはないと思っていた。
所感
なんとなくAirPodsシリーズの印象を避けたかったからブラックを選んだけど、どの色も素敵。
フィット感がよい
耳に装着したときの収まり具合が快適。あと、実機を触らないと伝わらないと思うし伝える気もないけど、ケースから取り出したときのつまんだ感じが好き。
AndroidのFast Pair対応が便利
AirPodsシリーズにはiCloudを介してペアリング情報をデバイス間で同期してくれる機能があるらしいけど、本機は非対応らしい。Apple製品はiPad Proしか使っていないので詳細は把握していない。一方で、Androidで同等のことができるFast Pairという機能には対応している。Fast Pairが将来的にChromeOSにも対応したらもっと便利そうで楽しみ。
初回接続時が手軽というだけだと思っていて購入前は気にしていなかったけど、端末が増えたときの追加ペアリングの手間が省けるのはじわじわ便利そう。
これはAndroid側への不満であって本機の評価には関係のない話なのだけれど、Beats Studio BudsをFast Pairで登録するとき、紐付けるGoogleアカウントを指定することができなかった。
メインで使っているスマホには2つのGoogleアカウントを登録していて、アカウントBと紐付けたかった。そのためにはスマホから一度アカウントAを追い出さないといけないように見えたので、アカウントBだけを登録した別のスマホを用意して対処した。
ノイズキャンセリング性能はそこそこ
AirPods Proは軽く試用した程度だから下手なことは言えないけど、それには劣ると思う。とはいえ名ばかりということもなく、ある程度の効果は感じる。
少し気になる点としては、ノイズキャンセリング機能をオンにして音を再生していないとき、ホワイトノイズがある。
自宅付近で朝から晩まで元気よく鳴き続けているセミの鳴き声が消えてくれたらいいなと思っていたけど、多少マシになる程度だった。そもそもアメリカにはセミがいないし、たぶんセミとの距離が近すぎるのが悪いし、まあしょうがない。
これに関しては、文句があるなら上位機種を買えばいいと思っている。
イヤホン単体で音量調整ができない
AirPodsシリーズも同じらしい。今まで使ってきたイヤホンはできたから不満になりそうだと思っていたけど、あんまり気にならなかった。もっと言えば、当然できるほうが嬉しいけど、他の方法でカバーできている。
スマホを手に持っていないときはスマートウォッチで調整できるし、iPad ProやWindowsマシンとの接続中には本体で調整すれば大きくは困らなさそう。
近接センサがなくても困らない
『AirPods Proと比較すると、近接センサと連動した再生の自動停止がないのが不満』というレビュー記事をいくつか見かけた。
イヤホンを耳から取り外してケースに入れない運用をするのであれば、確かに再生を自動停止してくれる方がいいのかもしれない。自分の場合はそんなことはなくて、イヤホンとのBluetooth接続が解除された時点でスマホ側で再生を停止してくれるから気にならなかった。
マルチペアリングの接続切り替えが快適
購入前からわかっていたというか、それを期待して購入したのだけれど、とても快適。
ついでに、自分が使用している各OSで楽に切り替える方法を別途まとめた。
その他
特定のOS向けに作り込まれていないところが気に入っている。
1万円後半くらいの価値があるかという判断は人によると思うけど、自分にとっては満足度が高い。突き抜けた特長はないけど致命的な弱点もないという印象で、iPhone SE(2020)やPixel 4aあたりと似た魅力を感じる。
身の回りがApple製品で固められている人たちは、前述のiCloud同期の対応状況からAirPods (Pro)を買った方が満足できるかもしれない。