人におすすめを求める勇気と、その回避策

自分が過度に物事を深く考える性格だという自覚はある。

ここで自分が想定しているのは本や映画、音楽などについて。たとえば自分が映画をたくさん観ている人だとして、人に『おすすめの映画ある?』と尋ねられた場合、自分だったら相手の性格やジャンルの好き嫌いをある程度考慮して答えると思う。実際は映画はそんなに観ていないから答えられないけど。もちろん、自分みたいにそのあたりをいろいろと考慮して相手のツボをうまく狙うのを楽しむタイプの人もいるだろうけど、みんながみんなそうではないし、おそらく、どちらかというと少数派。

こういう場面で、必要以上に相手に考えさせたくないなあと思う。もしこの人がミステリー好きだったらアレを推すけど、恋愛モノの方が好きそうだしなあ、とかって悩ませてしまうことに申し訳ないと感じる。自分のためにそこまで考えてくれるのかという疑問は置いておいて、自分のための1本を選ぶために却下された作品群にも悪いなあと思うし、なんならその思考の過程が見たい。興味があるかないかはこちらが決めるから、とりあえずいろいろと話が聞きたい。

じゃあ自分はどうしているのかというと、 おすすめじゃなくて好きな作品を尋ねることが多い。 映画をたくさん観ている人は、「好きな映画は何?」と問われたら気兼ねなく話してくれるんじゃないかと思っている。少なくとも自分の場合は、おすすめを尋ねられると多少なりとも相手の事情を汲んで、かつ反応を見ながら返事をすることになる。自分自身が好きなものを好きなように喋ってよいのであれば、気分よく話すことができるし、その方が楽しい。